TOPページ > 過払い請求の歴史 > 過払い訴訟に関する考察
2007年6月7日最高裁判所が“過払い金”の返還請求訴訟(正式には不当利得返還請求訴訟)において、画期的とも言える判例を下しました。
この裁判は、ある借主が昭和62年以降、某消費者金融会社から断続的に借り入れと返済を繰り返してきた事によって発生した、過払い金の返還請求を提訴した裁判です。
内容は、平成16年に初回取引をした昭和62年からの取引を、利息制限法の制限利率で計算し直したところ、平成3年の末頃に過払い金が発生していることが判明したのです。
そこで平成4年以降に借り入れをした、新たな借金の返済への充当金額を除いた支払い分についての返還を請求しました。
なんと、その過払い金額は約225万円も存在していたそうです。
過払い金とは、利息制限法に基づく上限金利を超えて支払った、本来払う必要のない“払いすぎたお金”の事です。
利息制限法では、上限金利を15%~20%と定めております。
しかし、金融業者の多くは出資法を盾にして、この利息制限法の金利以上の利息で返済をする融資契約を締結しております。
『借主(債務者)が本人の意思で契約を結んだのだから、利息制限法の上限金利以上の利息でも違法では無い。』と主張する金融業者の意見を、裁判所も認め無くなってきていますが、今回の判例は更に一歩踏み込み、『グレーゾーン金利は違法である。』事を前提として下した判例でした。
過払い金を同じローンの返済に充てられるかが争われた訴訟の上告判決で、最高裁は某消費者金融会社の上告を退け『新たな貸し付けにも、過払い金部分を充当できる。』と、初判決断を下しました。
判決理由で『少なくとも、当事者間に過払い金を新たに借り入れした債務に充当する旨の合意があれば、その合意に従った充当は可能である。』と判示し、次いで債権者(金融業者)と債務者(借主)の両社間で締結した基本契約について『弁済当時、他の借入金債務(ローン)が存在しない時でも、その後に発生する新たな借入金債務(ローン)に充当する旨の合意を含んでいると解釈するのが相当。』としました。
この判例により、今後の過払い訴訟裁判で“借主に有利な解釈”を判示される事は間違いない様です。
スポンサードリンク